■ モダン・アート ■
アート・ペッパー
ウエストコーストを代表するアルト奏者、アート・ペッパーもまた初心者リスナーにやさしい"取っつき易さ"が魅力です。中でも誰かに一枚だけのイチオシを訊かれたら迷わずこの盤を挙げる事でしょう。この盤がモダン・ジャズを代表する名盤のひとつに数えられる事実は既存のジャズファンの誰もが否定しないでしょう。バラの音源(5曲、5曲、3曲)のよせ集めですがこんなにもJazzらしい洗練されたアルバムがあるでしょうか。特に最初の5曲はひとつのアルバムにしてしまいたい程です。#1「ブルース・イン」で好きになる筈です。ベースとアルトのデュエットなのですが、まず"アドリブ"の何たるかを知る事でしょう。#2で今度は美しく優しいバラード。これも良い!。"癒し"の何たるかを知る事でしょう。そして3曲目、ベニー・グッドマン・オーケストラのアタリ曲、「サヴォイでストンプ」。大掛かりなオーケストラと印象はだいぶ変わりますが、"ゆえに"素晴らしいのです。聴いていて疲れないのです。ここまで1曲目から3曲目まで「ブルース」、「バラード」、「スイング」と変化していますが、この順がたまらなく良い。そしてコール・ポーターのスタンダード「恋とは何でしょう?」#12の「ビギン・ザ・ビギン」もそうですが、ぜひ知っておいてもらいたい名曲!。勿論、当盤の演奏は最高です。#5で「ブルース・アウト」。「イン」でのアドリブ・デュエットの続きで締めくくります。#6「君が微笑むと」は古くからある有名スタンダード!多くの歌手が歌っています。#7、#8、#9はペッパー自身の作曲が続き、#10と#11でガーシュインの名曲。#10の「サマー・タイム」はもうおなじみですね。最後#13はセッションにはいませんが、ピアニストでモダンジャズ史の巨匠バド・パウエルの曲です。#1から#10まで参加のラス・フリーマンはウエストコーストを代表するピアノの巨匠です。ペッパーとは本盤以外に「サーフ・ライド」がありますが、トランペッターのチェット・ベーカーが歌手をやってる「シングス」にも参加でベーカーと共に写っているジャケ写真は有名です。そしてベースで参加のベン・タッカー!。フルートの、ハービー・マンのヴィレッジゲートライブに参加。大ヒットした「カミン・ホーム・ベイビー」の作曲者です。かのライブでの長いイントロは強烈な印象で記憶に残っています。あとギタリストのケニー・バレルの「5スポット」にも。右2つのリンクは洋盤の方をおススメ。試聴してから洋盤に切り替えてください。