■ チェット ■
チェット・ベーカー
音楽がとにかく重いっ。まるで時間の流れに逆らうかのようにゆっくりとズッシリと音をひとつひとつ噛締めるように鳴らしてきます。アップテンポの曲はひとつもありません。これからの季節、秋の夜長にどっぷりと浸って下さい。1曲目の「アローン・トゥギャザー」は実は、9曲目の有名スタンダード「あなたと夜と音楽と」を作曲した人で、アーサー・シュワルツ。作詞家のハワード・ディエスと必ずコンビで活動しています。ここには有りませんが彼らの代表作のひとつに「ダンシン・イン・ザ・ダーク」と言う有名スタンダードもあります。2曲目の「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」。これは絶対に覚えておいてもらいたい必修スタンダード!。このような初歩の名曲は本盤には多く収録されていてたとえば、#6、「セプテンバーソング」。#7、「あなたが訪ねてくれたら嬉しいわ」。#9「あなたと夜と音楽と」。どれも名曲ですので仮にここでのセッションが気に入らなくても何処かで必ず聴くことになるでしょう。そしてちょっと興味があるのはボーナストラックの10曲目。チェット自身による作曲、「アーリー・モーニング・ムード」。作曲もやっちゃうんですねぇ。スゴイ顔ぶれです!。よくまあこれだけ集まったものです。バリバリの主役級巨人ばかりです。ピアノのビル・エヴァンス、ギターのケニー・バレル、ベースのポール・チェンバースは言うに及ばず、バリトンサックスのペッパー・アダムスも知名度はしっかりしていて自身の名義盤を何枚も出しています。同様にドラムスのコニー・ケイは「モダン・ジャズ・カルテッド」での活動がよく知られていますがアルト奏者ポール・デズモンドの名盤を何枚も手伝っています。フィリー・ジョー・ジョーンズもジャズドラマーとしては第一人者でマイルス・デイヴィス・クインテットにてコルトレーンやレッド・ガーランドと共に初期のモダンジャズシーンで活躍していました。そして面白い人物がもう一人。ジャズフルートと言えばこの人!ハービー・マン。ズート・シムスらと共にボサノバ文化をいち早くジャズに取り入れ、伝説的な超ノリノリの「ヴィレッジゲート」ライブを残したアーチストです。

