■ アランフェス協奏曲-「コンシエルト」 ■
ジム・ホール
ヘレン・メリルの歌やブラウニーことクリフォード・ブラウンのペットには負けるけど、弾むような明るいリズムで一流のアンサンブルが生み出す、名作曲者コール・ポーターによる「あなたが訪ねてくれたら嬉しいわ」。本盤もう一曲のお勧め。ジム・ホールの奥さんによる作曲、意外と男性的な印象の3曲目「答えはイエス」。そして格調高く、ゆっくりと、深く静かに流れる「アランフェス協奏曲」。ドン・セベスキーが表題曲であるこの4曲目のみのアレンジをしている所が本作の成功につながっていると考えます。この盤は、ギターの名人ジム・ホールの名義になっています。彼はこれまでにも数々の名演を残してきた偉大なアーティストですが、ここでは全ての楽器が巨匠ばかりの顔ぶれになっています。伝説のライブ、「5スポット」でケニー・バレルと共に最高のセッションを繰り広げた、ピアノのローランド・ハナ。'60年代マイルス・デイビスのバンドにポール・チェンバースの後釜として活躍、日本のテレビCMにも出ていた、ベース=ロン・カーター。あまい声の持ち主でヴォーカリストとしても有名なトランペット=チェット・ベーカー。彼は「チェット・ベーカーシングス」「シングス&プレイズ」等、歌で2枚とも名盤を出していますが、ここではなんと言っても本業のペットを評価。本盤以外にも「チェット」という傑作盤がありこれも推薦したい作品です。またアルトサックスのポール・デズモンドを忘れてはいけません。彼は本作”名義人”であるジム・ホールと共にこれまでに他にも多くのアルバムを出しています。JazzGATEでも特集ページを予定しています。しかしそれにしても、”クロスオーバー”すなわち「フュージョン」が台頭してきた'70年代において正統派jazzのアンサンブルで展開する数少ない録音とも言えます。たった4曲…わずか40分足らずの間になんと内容の濃いJazzでしょう!。'70年代Jazzシーンを創りあげて来たレーベル「CTI」の代表盤といっても過言ではないでしょう。
日本盤には、"試聴"アリ!。

